第三章 七転八倒の独立劇
◆◇たった一人の「花まるリフォーム」 ◇◆
思い立ったら我慢できない性格です。
平成16年の夏頃に意を決した私は、半年間の準備期間の後に独立。
個人事業の「花まるリフォーム」を始めました。
平成17年1月の事です。
この時、一番悩んだのは、実は「社名」でした。
この「花まる」という名前は、私が大学生の頃マンガ研究会の仲間と作っていたアニメ映画の主役ロボット「はなまる君」からもらいました。
(よく間違われるのですが、TVの「はなまるマーケット」より「はなまる君」の方が古く、何の関係もありません)
◆◇ 小冊子との出会い ◇◆
さて、独立はしたものの、お客さんがいません…。
独立するきっかけになった【営業の本】に書いてあった通り、私はまず小冊子を書き始めました。
後でその著者の方に会って聞いたのですが、普通は皆さん、結構苦労して書かれるようです。
確かに普通の人が50ページもの本を書く、というのは敷居が高いのかもしれません。
(ですから、ネットで見る小冊子は、ライターが書いたものを自分が書いたように見せて配っている人がほとんどのようです~みんな表紙が同じです~)
ところが、私にとってそれは「楽しい作業」でした。
マンガ研究会時代「自分で描いたマンガの同人誌を自費出版する事」は1つのステータスでした。
しかし、絵が上手では無かった私だけが、本を出せなかったのです…。
ですから、20年後のリベンジなのです(笑)
そんな経緯もあり、今までの20年の実体験と想いを込めて、約1か月部屋に籠り書き上げました。
勿論、小冊子が出来てきた時の喜びはひとしおでした。今でも、我が子・我が分身のように思っています。
◆◇ 「ピンポン」営業に挑戦 ◇◆
小冊子の原稿が完成し、印刷を待っている間に時間が出来ました。
そこで私は、チラシのポスティングと「ピンポン営業」をしてみました。
…ところが、ポスティングって意外と恥ずかしいし、難しい。
どこのポストに入れたかも分からなくなってしまい、同じお宅に2回入れてしまったり、迷子になりかけたり。
…ついには、おまわりさんに職務質問されてしまう始末…。
「ピンポン営業」はもっと散々で、「誰もいませんように」と思いながらピンポンしていました。
結果、2日間の外回り営業で、あえなく撃沈。
もう2度とやるまい…というより出来ません。というのが分かりました。
後々知ったのですが、「ピンポン営業マン」は並大抵の神経では出来ない仕事で、9割は辞めてしまうのだそうです。
◆◇ 初見積もりで大失敗… ◇◆
嬉しい事に、タウン誌に載せた小冊子プレゼントの反響は予想以上で、早速初めての見積り依頼が来ました。
ウキウキしてうかがい、打ち合わせを進めていたのですが、何気なく言った一言でお客様を怒らせてしまいました…。
そのお客さんから断りの電話を受け落ち込んでいると、翌日にも見積り依頼がありました。
そこで、もう余計な事は言うのはよそうと、なぜかリラックスした気分で出かけた結果、外装・防水の契約が取れてしまったのです。
◆◇ 外壁塗装専門店へ ◇◆
実は当初、私は「職人は辞めてリフォーム営業マンになる」と本気で思っていました。(だから、花まるリフォームなのです)
…でも、先の「暗黒の2日間」の外回りの経験から、「営業マンは出来ない」と分かりましたので、その時点で外壁塗装を専門にしようと決意を新たにしたのです。
しかも、施工も自分でやっていれば、そんなに沢山はお客さんが必要ではないので、なんとかやって行けそうです。
さらに、ありがたい事に、その初めてのお客様を筆頭に、ほとんどのお客様が経営についてのアドバイスをしてくれるのです。
頼りない私を見るに見かねて、かも知れないのですが、とても有難い事でした。
実際に、初めて契約したお客さんからは「ちゃんと契約の時に前金を貰わないとだめだよ」と教えて頂きました。
それまでの(職人的)方式では、お金は<全額後払い>が当たり前でしたので、とても驚いたのですが、以来その教えは守るようにしています。
◆◇ 「診断・提案書」のできるまで ◇◆
それからしばらくは、1人で足場から塗装全てをやっていました。
そんな無謀な私に仕事をさせてくれる神様のような方がいたのです。
しかし、ついにその夏、突然仕事が途切れ、やっと見積り依頼が来ました。
「この仕事を取らなければ!」…今考えればノイローゼのようでした。
この時、最初の見積りの時に失敗した事をすっかり忘れていたのです。
一生懸命説明をしているうちに、お客様の頭上に【?】が浮かんでいるのが見えました。
そこでデジカメで撮った施工事例をノートパソコンで見てもらったのです。
すると…「こういうのを見たかったの。悪いけど、あなたが今まで言ってた事、さっぱり分らなかったわ。」
なるほど…と。
トークではなくビジュアルなのか…。
この方のこの一言が、花まるリフォームを救ってくれたのです。
この時の経験で見積りの際には、現状判断のための写真たっぷりの解説診断をしてあげようというアイデアが生まれ、「提案・診断書」という物が生まれました。
常に「ピンチの後にチャンス有り」だったような気がします。
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投稿者: 高橋良一 | 日時: 2008年 11月 27日
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